Products製品情報

タイミング製品

私たちの身の回りにある多くの電気製品には、“水晶発振器”が内蔵されています。その小さな部品は、正確であることはもちろんのこと、少ない電力消費で過酷な温度条件下でも長く安定して動き続けることが求められます。
高精度、低消費電力、そして優れた温度特性を備えるNPCのタイミングICは、正確に時を刻みエネルギーの有効利用を目指すこれからのスマート社会を支えます。

タイミング分野の製品情報

センサ製品

センサは、私たちの身の回りで起こるさまざまな変化を電気信号に変換することができます。
NPCのセンサICは、人がとらえられない繊細で微小な変化を的確に検知し、豊かで快適な生活を賢くサポートします。

センサ分野の製品情報

タイミング分野

水晶発振器とは?

電子機器に対する重要性から半導体が "産業の米" と称されるのに対し、「水晶発振器」は “産業の塩” とも呼ばれ、スマートフォンを筆頭にあらゆる電子機器に使われています。
水晶発振器は、水晶(クリスタル)が持つ圧電現象を利用し一定の周波数を生み出す水晶振動子と、それを発振させるための回路がワンパッケージになってるものですが、この回路こそが水晶発振用ICというわけです。
電子機器を構成する部品は何百~何万という数にのぼりますが、それらは決して自由気ままに動いているわけではありません。
それぞれが足並みを揃えて一定の規律に従って動作するのですが、その指揮をとる役割がクロックです。
クロックは正確な時間とスピードで連続したタイミング信号を提供するためのものですが、このクロックを生成するためのデバイスが水晶発振器なのです。
非常に小さな部品ですが、その役割は重要で、電子機器への組み込まれ方によって、形状、機能、動作仕様が異なり、種類がたくさんあります。
来たる5G時代にも重要な役割を担う電子部品としても注目を集めています。

【水晶発振器】

「水晶発振器」がないとスマホはどうなるか?

私たちにとって身近なスマホでは「水晶発振器」がなければ具体的にどんなことができなくなってしまいますか?
設計者:
スマホに搭載されている電子回路は、一定間隔で安定した周期で刻まれる「クロック信号」を基準に動作しています。そして、スマホは、役割の異なる複数の電子回路の組み合わせで構成されていますが、それら電子回路は同じテンポで動かなければスマホとしての機能は成り立たちません。「クロック信号」はそのテンポとして使用されており、これを作り出しているのが水晶発振器です。
スマホ本体の中では、音声の送受信、データの送受信、信号処理、画面表示などの機能がチームワークを成して動いていますが、水晶発振器がなければテンポが取れず、例えば、音声信号を受信しても音声として出力できなかったり、データを受信しても画面にメッセージを表示できなかったり、画面上でメールを作成しても送信できなかったりします。はっきり言ってスマホとしての役割はまったく果たせない状態です。
このほか、スマホの中で時計が正確に時刻を刻むことができるのも「クロック信号」の周期を基準にして回路を動かせているおかげです。「クロック信号」がなければ、1秒・1分の間隔が判らなくなって時計として使えない状態となります。
5G用の「水晶発振器」は、これまでのものとどう違うんですか?
設計者:
5Gの規格は、これまでよりも膨大な情報量をより高速で処理できるようになります。
具体的には、通信速度は4Gの20倍、遅延は4Gの1/10、デバイスの同時接続は4Gの10倍、と言われています。そうなると「高速・大容量」、「超高信頼・低遅延」、「多数同時接続」を実現できる機器が必須となります。
レベルの高い規格に対応するため、水晶発振器においては、動作信頼性および周波数安定度の高い高周波のクロック信号の生成が求められます。一方で搭載される機器のバッテリーの消耗や発熱を抑えるために、水晶発振器も消費電流を少なくする必要があります。
5Gが普及するとさまざまなモノがネットワークに接続されて(いわゆるIoT)あらゆるところでつながりができて私たちの生活が便利になると期待されています。

センサ分野

当社のセンサ製品の強み

  • センサ素子から出力される微小な信号に含まれるノイズを除去し、必要な信号成分を抽出します
    また、個体ばらつき(利得、オフセット、感度)を自動調整するため安定した信号出力を確保します
  • センサ素子の温度特性をIC側で補正するため、環境温度に依存しません

光エンコーダの解説

光エンコーダは、対象物がどれくらい移動したか、位置や変位を検出するセンサモジュールで、組み合わせるスケールの形状により、水平・垂直方向の直線移動量(リニア)、回転移動量(ロータリー)を計測できます。
エンコーダの原理には磁気式、電磁誘導式などありますが、当社の製品は幅広い産業に適応できる光学式となります。光学式によるエンコーダは、LED発光素子、受光素子、制御ICから構成され、対象物に対して非接触で据え付けできるため摩耗や劣化が極めて少なく信頼性が高いのが特徴です。移動量の計測は、対象物に固定されたリニアまたはロータリースケールのパターンにLED光を照射、その反射を受光素子で受けて電子信号に変換して出力します。この受光素子から発せられた信号にはA相とB相のチャネルが含まれ、B相はA相よりも1/4周期遅れて出力される特性を使い、先に立ち上がるチャネルを判定することで進行方向や回転方向がわかります。光学式エンコーダの構造は、発光素子と受光素子の間にスケールを挟み込む透過式、発光素子と受光素子が一体となっている反射型があり、反射型は表面実装が可能でアプリケーションの小型化に有利です。

赤外線センサの解説

赤外線センサは、物体が発する赤外線(波長が0.78~1000μm)エネルギーを放射温度に換算して出力するセンサモジュールです。
赤外線センサの原理には、熱型と量子型に分かれますが、当社の製品は熱型に分類されます。
物体から放射される赤外線を受けると熱起電力が発生するしくみ(サーモパイル:熱起電効果)を利用しており、エネルギーの絶対量(温度)の検出が可能です。
サーモパイル型による赤外線センサは、シリコン(Si)レンズ、アレイセンサ、制御ICから構成され、対象物を離れたところから高精度、低消費電力で観測できることが特長です。
トイレに入ったら自動的に照明が点灯し、個室でじっとしていたら消えてしまったという経験はありませんか。
このように物体が静止すると安定状態となり反応が止まってしまう焦電型に対して、サーモパイル型は放射エネルギーをとらえ続けるため定点観測に向いています。

光センサの解説

光センサは、光の強弱を検出し電気信号に変換するセンサです。受光素子、計測回路、発光素子、発光制御回路などから構成されます。主に、透過型と反射型の2つに分類され、非接触の観察、解析が可能です。発光素子にはLEDやレーザーダイオード、受光素子にはフォトダイオードやフォトトランジスタなどがあります。受光素子では入射した光の量・スペクトルに応じて電気的変化が発生します。さらに計測回路で信号処理を行いアナログあるいはデジタルの電気信号として出力します。光源は発光素子と発光制御回路により構成されます。使用する光は可視領域だけでなく近赤外線なども使用可能です。

セイコーNPCでは、スポットセンサやリニアイメージセンサの開発を行っています。
  • スポットセンサ

    単画素の受光素子と増幅回路を一体化させた光センサ製品です。
    複数個並列に並べることで簡易の疑似リニアイメージセンサとして使用も可能です。

    スポットセンサ
    スポットセンサ
  • リニアイメージセンサ

    受光素子を1次元に配置した光センサです。CMOSセンサと増幅回路の構成を採用しています。
    画像読み取り、位置検出などに活用されています。

    リニアイメージセンサ
    リニアイメージセンサ
  • エリアイメージセンサ

    受光素子を2次元に配置した光センサです。