セイコーNPC株式会社 (本社:東京都台東区、代表取締役社長:大川 浩明) は、2波出力(32.768kHz、MHz)が可能な水晶発振器用IC「WF7701」の販売を開始しました。
スマートフォンやタブレット端末の市場は5G移行に向けて更に拡大を続けています。近年はそれらの周辺装置であるウェアラブル機器(リストバンド型、メガネ型、クリップ型等)も急速に伸びています。従来のウェアラブル機器には時計用クロック信号32.768kHzとMHz帯信号の2つが必要で、そのそれぞれに水晶振動子、発振回路用ICが必要でした。本製品は1つの水晶振動子を接続するだけで必要な2つの信号を出力することができるICとなります。
製品の特長
1.1つのICで2波を出力
本製品のICには2つの回路が搭載されているため、1つのICで時計用クロック信号32.768kHzとMHz帯信号の両方を出力することができます。
2.水晶振動子1つのみのご用意
従来のウェアラブル機器には水晶振動子が2つ必要で、かつ種類もMHz帯のATカット水晶振動子とRTC用の音叉型水晶振動子と分かれていました。本製品はATカット水晶振動子の1つのみのご用意ですので、お客様への負担軽減およびコスト低減に繋がります。
3.消費電流の低減
MHz出力及び時計用クロック信号32.768kHzの2波を同時に出力することが可能ですが、モード端子を切り替えることにより32.768kHzの1波出力に切り替えることも可能です。1波出力時は超低消費電流で駆動することができます。
仕様
- 動作温度:-40℃~+85℃
- 電源電圧:1.6V~3.7V
- 発振周波数:AT水晶基本波発振(24MHz~52MHz)
- 出力周波数:MHz端子(12MHz~52MHz)、kHz端子(32.768kHz)
- 消費電力:0.76μA typ.@VDD =1.8V、無負荷(1波:MHz停止時)
0.6mA typ.@VDD =1.8V、無負荷(2波:32.768kHz、MHz出力時) - 発振部容量:CG、CD 内蔵
- 出力レベル:CMOS
- 出力ドライバビリティ:MHz端子:±0.8mA、KHz端子:±20μA
- MHz端子:3ステート機能(MHzクロックを出力、スタンバイ時Hi-Z)
※プログラム時(SDA)シリアルインターフェース用データ入出力端子となります - 内蔵ワンタイムメモリ(OTP)によるf0調整機能:f0調整可変幅 ±20ppm(min)、分解能1ppm/bit(max)
発振負荷容量可変幅 2.0pF~2.9pF
用途
- Bluetooth/Wifi等の近距離無線、ウェアラブル端末など
ブロック図
新製品概要
Device |
7701Series |